■ 山本邦山先生と和洋奏楽
2015年1月17日
人間国宝の尺八演奏家山本邦山先生が急逝されてからもうすぐ1年になりますが、未だに信じられない気持ちです。
邦山先生には、真琴邦楽会の演奏会に何回かゲスト出演いただきましたし、文化庁主催の「国際音楽の日邦楽フェスティバル」でアクトシティ浜松で共演もさせていただきました。そして、最後にご一緒させていただいたのが、第1回「和洋奏楽」での「春の海」でした。世代とジャンルを超えた生涯学習音楽フェスティバル「和洋奏楽」の開催趣旨に快く賛同してくださり、ゲスト出演していただいたのが2011年です。
改めて、そのDVDを見ました。まさに邦山先生、本当にそこで吹いていらっしゃるようでした。「春の海」だけでなく、「越天楽」のジャズセッションをしていだきましたが、「越天楽」はいいねぇ!吹いていると楽しくなって、乗ってしまうね!とおっしゃっていました。1400年前と現代・・・音楽は時代も越えられるんですね。
2月15日に第4回「和洋奏楽」が開催されます。邦山先生の愛弟子、藤原道山さんをゲストにお迎えして、「初鶯」を共演させていただきます。邦山先生がつないでくださったご縁だと感謝しております。
「初鶯」は宮城道雄二十歳のときの作品です。当時の日本音楽としてはかなり斬新なもので、標題音楽の形式も取り入れられ、三拍子も使われています。鶯の初鳴きから継ぎて鳴かなん・・・谷渡り・・・と春を表現できるように演奏したいと思っています。
邦山先生が、そして宮城道雄先生もきっと聴いていてくださると思います。(理)